GarageCompilations


ガレージ・パンクは、なんといってもLPよりシングルのほうに本質があります。というわけで、コンピレーションが重要な存在となります。ここでは、どれを聴いたらいいかわからないというガレージ初心者向けのコンピレーションを簡単に紹介したいと思います。
どれを買うかの参考になればと思いますが、あまり細かい解説は、あえてしません。なぜなら先入観をもって聴くよりもまず自分の耳で確かめてほしいから。

 
 
*ペブルス <シリーズ>
もう古いなんていうマニアもいるけどやはり定番。値段も安いのがうれしい。ただし、LPのほうは、リリースされた時期が古いためライナーの情報は、古くてまちがっているところもあるので注意。
LPで買うならおすすめは、最初の10枚から。Vol.6 は、Roots Of Mod としてUKのバンドを収録。
またヨーロッパ各国編もアメリカ以外のガレージ入門編としては、役に立つ。 LP

下に曲目を書いたVol.2あたりだとレアな曲は、すくないが、ここで気に入ったバンドの単独アルバムを後から買うことも可能(全部のバンドについてではありませんが)

Satans Makin' Deals
Moving Sidewalks 99th Floor
Sons Of Adam Feathered Fish
Electric Prunes Vox Wah Wah Commercial
Road You Rub Me The Wrong Way
Lyrics So What!
Buddhas Lost Innocence
Zakary Thaks Bad Girl
Randy Alvey & Green Fuz Green Fuz
Squires Go Ahead
Little Boy Blues I Can Only Give You Everything
Dovers She's Gone
Phil & The Frantics I Must Run
Dovers What Am I Going To Do
Choir It's Cold Outside
Bobby Fuller Four Wine Wine Wine
Litter I'm A Man

*Highs In The Mid Sixties <シリーズ>

ペブルスの姉妹編、Highs In The Mid Sixtiesシリーズは、アメリカを地域別に編集。こちらもなかなか良いが、もうプレスしていないらしいので、すでに在庫切れのものもある。集めるなら今のうち。
LA編は、比較的サイケデリック など、聴いてゆくと結構その地域の音の特徴がわかるのもおもしろい。
North West 編を聴けば、SONICSが突然でてきたわけでなくNorth Westのティピカルな音の影響を受けていることもわかる。Vol.23 まである。 LPのみ
 
 

*ペブルスのCD <シリーズ>


これは、LP盤のペブルスとHightsなどから再編集されているが、編集方針に一貫性がないところがネック。最近は、地域別や世界編もあり。
内容は、良い。Vol.6シカゴ編には、SOKの前身のひとつDalek ことブラックストーンズも収録。
プラネタリー・ペブルスというシリーズでは、各国のガレージ・バンドをとりあげている。Vol.1 は、インスト。
Vol.2 は、南米のビートバンドを収録。
エッセンシャル・ペブルス2枚組は、1枚は、LPのペブルスのベスト物で、もう1枚は、新たにレアな曲を収録しているので、初心者もマニアも必要。どうせだったら1枚ずつにしてくれればよかったのに・・・・

廃盤のESDのペブルスも同じくグレッグ・ショウの編集。このほかAIPのCDでは、ショッキングピンクのバックにパンク野郎のイラストジャケのEar Peacing Punk もペブルスとほぼ同じ編集方針。これは、LPとCDで曲目がかなりちがうので要チェック。
 
 

*YA GOTTA HAVE MOXIE 

今は、廃盤の伝説のコンプMOXIレーベルのボウルダーズからの抜粋、ペブルスと同じAIPからのリリース。2枚組でVo.1、Vol.2がでている。MOXIEは、音質の悪さがネックだったが、このCDは、MOXIEの盤でなく、もっと程度のよいオリジナルシングルをマスターにしているので、MOXIEよりこっちのほうが、ずっとオリジナルに近い音がする。日本では、カットされているモップスの「ブラインド・バード」は、このVol.2に収録されている。
 
 

*SIXTIES REBELLION <シリーズ>

ジャケットのいかがわしさのせいなのか、あまり注目されていないような気がするが、グレードの高いシリーズ。ここではじめて収録された曲で、グレイヴやノーノーノーで再使用されている曲もたくさんある。(グレイヴの方が先のもある)が、今でもこれでしか聴けない重要な曲も多い。派手な柄の裏ジャケットに解説が書いてあるので、おそろしく読みにくいのが、難点。シリーズのうち11,15は、アシッド・パンク・スペシャルなので、サイケっぽい。12は、モンドな曲ばかりので、その手の音が好きでないガレージファンには、不必要。VOl2.は、フラットな曲が多い。CDも出ているが、Vol.1とVol.2は、2in1になっている。
基本的に、オリジナルシングルの音に近い良質な音で収録されているが、vol.16は、なぜかあまり音がよくない。
とりあえずvol.3,4,5,6あたりが、非常にグレードが高くどれを買っても損しない。Vol.8は、アーサー・リーのLOVEの曲のガレージバンドによるカヴァーを集めたもの。ヤードバーズ編も予定があったが、今だ実現していない。
 

*バック・フロム・ザ・グレイヴ <シリーズ>


どっちかというとパンク系の曲が、多いが、内容も粒ぞろいで、ライナーもついている。ただし、これさえ聴いていればガレージは、わかったつもりになるのは、早計。
CDでは、初期のものは、LPより2in1で編集されている。(一部曲カット)

*ガレージ・パンク・アンノウンズ <シリーズ>

グレイヴと同じ、クリプト製だが、こっちのほうが、マイナー・キー パンクの宝庫。残念ながらLPでは、最後に出たVOl.8以外廃盤。ただし、4枚組のLP BOXが編集されている。(限定だと思うので、今のうちに買おう)これとは、別にCDが2枚でているが、BOXとCDがかなり曲のダブリがあるのに、どっちにも収録されていない良い曲が残っているなど、編集方針は、謎。また内容と無関係な写真をジャケットに使っている。

*ティーン・エイジ・シャットダウン <シリーズ>
クリプトの新シリーズ。内容は、一応テーマ別になっている。最初のころのボリュームは、他のコンピレーションからの焼きなおし曲も多いが(すでに廃盤で入手困難になっている名曲をあえて再録したようだ。これから出るものは、他には、入っていない曲がどんどん収録されるようなので、期待!)、初心者にとっては、良い選曲といえるだろう。でもライナーで他のコンピレーションの悪口をいうのはやめてほしい。
有名コレクターが協力しているので、ここでしか聴けないレアな名曲もいろいろある。
基本的にLPもCDも同編集だが、たまにCDだけ1曲多いのもある。音質のよさをうりものにしているが、たしかにノイズは、ないが、ノイズリダクションの結果、オリジナルのシングルの音を再現しているとは、いいがたい曲も混ざっている。
30枚のシリーズを予定しているというが果たして最後まで出るかなあ・・・
 

*NONONO, YEAH YEAH YEAH (CDのみ)

Arf Arfのエリック・リンドグレンが、自分のコレクションから良い曲を適当に選んで作ったもの。おおざっぱにいうとNONONOは、マイナー・キー・パンク、YEAH YEAH YEAHは、ワイルドな曲だが、YEAH YEAH YEAHにも、アシッドな曲も入っている。Arf ArfでなくCheep Cheep(小鳥の鳴き声と安いをかけた、手抜き
表明)からのバジェット・リリースなのでArf Arf の各CDのような解説は、なし。'60s Rebellion やSixties Archivesなど他のコンピレーションからの焼きなおしが、半数近いが、残りは、レアな曲。
いずれにせよ曲は、粒ぞろいなので、初心者からマニアまで必聴。初心者は、この2枚を聞けば、
ガレージの簡単に音楽形式だけでは、はかりしれない幅広さがわかるだろう。
MSIから日本語の解説をつけたものも発売されているので、地方でも入手しやすいと思う。

*NEW ENGLANE TEEN SCEN,*NEW ENGLAND TEEN SCENE UNRELEASED

LPで3枚でていたNEW ENGLAND TEEN SCENEは、廃盤だが、ここから選曲されたのが、このCD。
こちらは、詳細なライナーつき。マイナー・キー・パンクファン 必聴。ニューイングランド特有の洗練されたメランコリックな曲がぎっしり。
UNRELEASEDは、タイトルどおり、未発表を集めたものだが驚くほどグレードは高い。珠玉の宝石の数々。

*Hipsville 29B.C. ,*Hipsville Vol.2、*Hippsville Vol.3

一時期廃盤になってプレミアものだった名コンプ。ティーンエナジーがいっぱい詰まっている。
数年前にVol.3のリリースとともに再発された。だが、最近もうあまりみかけないような気がするので、早めに買ったほうがいいかもしれない。
Vol.1は、なんといってもThe Vagrants、 The Fantastic Dee Jaysが最高。
The Guys Who Came Up From Downstairs の“Growth”も名曲。その他捨て曲がひとつもない。Vol.2も1には、負けるが、かなりいい出来。Vol.3は、ミネソタ編。LP のみ

*Psychedelic Unknowns <シリーズ>

最初はEPでリリースされていた名シリーズ。シリーズが再開されてLP、CDとCDで再発されている。
サイケデリックというよりは、アシッド・パンクで、泣きガレージファンにも推薦。いずれにせよコンピレーションに収録されている曲は、シングル曲なので、ヘヴィーで長時間な曲は、入っていない。
ムーディな曲を聴いているとふわふわとどこか異空間へさまよい出てしまいそう。
どのヴォリュームも基本的なコンセプトは、いっしょなので、ためしに1枚買って気に入ったら集めてみよう。

*Acid and Flowers

サイケデリック・アンノウンズと同じビリー・シンス編集でコンセプトはそれほど変わらない。タイトルとジャケットから、サイケが苦手な人は敬遠するかもしれないが、メランコリックなフォーク・ロックがいっぱい聴けるので、マイナー・キー・パンカーは注目。CD

*Diggin' For Gold <シリーズ>

スウェーデンで作られたトランスワールドなコンプ。1、2、3、は、特にグレードが高い。初期ヴォリュームのLPは、廃盤だが、CDがMusic Maniacよりリリースされている。ヴォリュームにより内容にバラツキがあるが、どれも水準をクリア。Vol.4までと6,8は、トランスワールド編、Vol.5 はオーストラリア、7は、USA編。

*Project Blue <シリーズ>

イタリアででているガレージコンプ。すべて限定盤。トランスワールドな1と2には、ダイナマイツとモップスも1曲ずつ収録されていた。3と5は、USA編で他のコンピレーションで聴けない曲がたくさんある。ただしどうやらカセットおこしらしくヒスノイズが聞こえたり音質は、よくない。4は、香港編で、香港のバンドの中でもガレージ度の高い曲をしっかり集めている。ただし、今から揃えるのは、ほとんど不可能。LPのみ 

*Shutdown 66

これこそティーンのイノセンスの純粋結晶。つたない歌詞、演奏、無意識のエナジーが渾然一体となったサウンドは、意図的に作ろうとしても作れるものではない。
聴いていると片思いに胸キュンしたころにタイムスリップしたりして・・・・
この手のコンプは、別名 Suiside Compとも呼ばれているので、暗い気分のときに暗い歌を聴くと落ち込むタイプの人は、気をつけよう(^^;)

*Relative Distance

ニューイングランドティーン・シーンと同様の東部ティーン・エージャーによるマイナー・キー・パンク集。
ここからNo No Noに再利用された曲もある。しばらく廃盤でプレミアがついていたが、現在セカンド・プレスで、お手ごろ価格で、入手可能。LPのみ

*Hang Out It Dry  *What A Way To Die

スージー・クアトロのいたプレージャー・シーカーズの男に媚びないタフな曲(このころから彼女は、ハンサム・ウーマンだったのがわかる)やガレージ・バンド時代のヒューマン・ビーインズ(ヒューマン・ベインズ)の曲などもりだくさん。
What A Way To Die のジャケット写真は、Nuggets Box にも収録されているリチャード&ヤング・ライオンズ。

CDではHang. Out It DryにWhat A Way To Die の曲の一部をボーナスにした形でリリースされている。
発売当時、新宿のタワーレコードの試聴機に入っているのを目撃したことが、あるが、果たしてガレージファンでないのに試聴して買った人は、いたのだろうか・・・

*Cicadelic Sixties <シリーズ>

LPは、廃盤だが、Collectables からCDがでているが、LPとは、編集がちがう。すごく手抜きなジャケットだが、中味は、保証付き。Collectables は、オールディズ・レーベルで、やみくもにいろんな再発を出しているが、Cicadelicのものは、ガレージをわかっている人が編集しているので、このシリーズ以外にも単独で、ザカリー・サックスなど良いものがでている。
なぜか同じシリーズなのにPsychedelic Sixties となっているヴォリュームもある。
コレクタブルズのCDは、総じてあまり加工していないので、音は、オリジナルシングルに近い音がする。
 
 

*Nuggets From Golden State <シリーズ>

カリフォルニアのバンドを集めたシリーズ。ブローグス収録のHush Record Story、ゴリウォッグス(プレCCR)収録のScorpio Story 、などレーベル・ストーリーも多い。ガレージパンクから、初期のサンフランシスコ・サウンドまで。CDのみ どれも詳細なリサーチに基づくライナー付き。純粋ガレージ・ファンには、ちょっとつらい曲もある。
 
 

*Nuggets Box

すべては、このアルバムからはじまった。
入門者には、良い内容だが、深みにはまると他のコンピレーションとダブリ度が高くなってしまう。英文の解説は、マニアにも役に立つ。詳しくは、リンク先へ